プライドの話し

プライドの話し (06-23-2020)

プライドは厄介なもののようです。多分これは知らず知らずのうちにどんどん自分の一部になっていって気づくのが大変なようです。

例えば一流大学へ入ってある人は“自分は大変優れている、他の誰よりも優れているんだ”とこの意識を持ち続けたとします。そして有名な企業に就職します。“自分は大変優れている”と言う意識のまま仕事をします。その人はどんどん出世して“自分は大変優れている”と思い続けます。その人は 多くの有名人と出会い“もっと凄い人”になりました。以前は交流のあった人達を見向きもしなくなりました。多分これらの人を見下しているようです。これらの人達は彼には必要ではなくなりました。本当の自分を失ってしまいプライドがその人を支配しました。

ある人が一流大学へ入りました。でもその人は“自分は優れている”と思いませんでした。コツコツと勉強に励み卒業後は有名な会社に就職しました。彼はコツコツと仕事に励みどんどん出世しました。彼には“自分は大変優れている”の意識はまるでありませんでした。しかし周りの人達は彼が優れている事を知っています。彼はどんな人達とも交流ができて周りから尊敬されるようになりました。彼はプライドに支配される事なく本当の自分で生き続けました。

ある美しい人がいます。彼女は昔人気者でした。誰もが彼女のそばに行きたがりました。彼女の意識の中に“私は綺麗だ”が芽生えました。誰よりも私は綺麗。彼女は“自分は美人で偉いんだ”という意識を持ち続けました。人気があって“偉い”と思い続けた彼女は周りに指図し始めました。殆どの場合自分が一番正しいので周りに説教を始めました。人と競い合う意識も芽生えました。でも彼女の周りの人達は彼女の傲慢さに気づくことはなく彼女は自分を正すことが出来ませんでした。

もしかしたら人生の中で“自分は頭がいい”や“自分は美しい”と思ったことがあるかもしれません。その思いが悪いのではないと思います。でもそれが意識の中に定着し続けて特別な自分を作り上げることが問題です。

ニューヨークのマンハッタンにはプライドの高い人達が沢山います。お金持ちの人達に多いです。お金持ち=プライド=偉い人。こんな感じでしょうか?私の住んでるマンションでもお金持ちが沢山いて自分達は特別な人と思っている人たちが大勢いるようです。その人達はマンションのビルで働いてくれている人達を見下す態度をとります。自分達の使用人と言う態度です。彼らのお陰で安心して住むことが出来るのに、その感謝なんてどこに行ったのか?そんなお金持ちにも問題があるけど、その人達を崇める人達にも問題があるようです。

例えばジョンレノンが住んでいたダコタハウスはお金持ちだけでは入居できません。このマンションにあった品格というのでしょうか?そんなことも基準になっています。でも多くの人達が“凄い人”と思っていることも問題です。外見で“凄い人”と判断してしまう人が山ほどいます。“お金持ちなんだなぁ〜”“有名人なんだなぁ〜”とありのままを受け入れるのは悪くないと思います。だって事実なんだから。

さらっと受け入れて流すことは大切です。でもその後にやってくる自分の意識は捕まえた方がいいですよ。例えば私がこのお金持ちが沢山いるマンションに住んでいることが “偉い”とかそんな意識が芽生えたら要注意です。どこに住んでいますか?“六本木ヒルズ”です。この答えに“凄いだろう〜!六本木ヒルズなんだよ!”これがあったらヤバイです。例えはいくらでも出来ます。港区がすごいからどんなにちっぽけなアパートでも港区内がいいとか、色々あります。“自分が優れている”という意識がどんどんと増えてその人達が行き着く先が政治?悲しいことです。

プライドは人の中に入りやすくそして分からないままの状態が続くようです。怒り、悲しみ、心配 などは感情が大きく伴うのでそれを捕まえる事はプライドを捕まえるより簡単です。プライドは殆ど感情を伴って来ないので見つけるのは大変です。でもプライド=競争に勝つだと思います。だから自分の方が上だとか、私の方が勝ってるとかこのような意識で上から目線で人に対応したり、私の方が綺麗で頭がいいなどの意識が出て来たら捕まえてください。すごく注意が必要です。なぜならプライドはその人になりすまって潜んでいるから。プライドが高い人はより謙虚に全てに取り組むことが必要です。プライドも自我なんです。長年できずいた 今のプライドを解くのには本気の決心と行動が必要です。絡まった糸を忍耐強くほどいていくしかありません。プライドによって本当の学びが出来ずにこの世を去るのはとても残念なことですから。